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ユング派分析家国家資格とは、心理系の資格で最高難易度とされている資格です。
日本でこの資格を取得している人は非常に少なく、資格取得のために高額な費用や長期間の訓練が必要になる取得困難な資格です。
ユングは、心理学を専攻したことがあれば知らない人はいないほど有名な心理学者で、ユング心理学と呼ばれる分析心理学を創設した人物です。
ユング派とは、ユングが確立させた理論を用いてカウンセリングを行うことであり、無意識を解き明かしたり、箱庭を使用したりして心理分析を行います。
ユング派分析家になるためには、最終的にはユング派分析家国家資格の取得を目指しますが、試験を受けたり講習を受けたりして手軽に取得できるものではなく、分析家候補生から始めて長い期間をかけて取得していくことになります。
ユング派分析家国家資格は誰でも取得できるものではなく、まず分析派候補生として始めます。
分析派候補生になるには、以下の条件を満たす必要があります。
この条件だけでも、ハードルはかなり高くなります。
3人のプロの分析家による長時間の面接もあるため、認められなければ候補生になることさえできません。
無事候補生となれた場合、スイスのチューリッヒにあるユング研究所や日本ユング派分析家協会などに2年以上在籍し、分析心理学の理論的知識を習得したり分析を受けて訓練を積んでいきます。
分析派候補生として2年間の訓練を積み、論文を書いたり試験に合格したり、実習や面接を受けたりして、資格候補生(後期課程の学生)となることができます。
資格候補生になり、以下をすべてクリアできれば、ユング派分析家国家資格が授与されるのです。
ユング派分析家国家資格は取得までに最低でも4年、費用も400万円以上かかると言われています。
候補生として在籍する機関は、スイスのチューリッヒにあるユング研究所を始めとしてベルンやジュネーブなど世界の各地に点在しています。
日本では、日本人で初めてユング派分析家資格を取得した河合隼雄教授を代表とする「日本ユング派分析家協会」や、共同して日本国内での訓練を行っている「日本ユング心理学会」に登録して、資格取得を目指すことができます。
「日本ユング派分析家協会」で「ユング心理学基礎課程」などの講座を受講しながら候補生の合格を目指すことも可能ですが、留学して海外トレーニングを受けることも必要です。
また、「日本ユング心理学会」で訓練を積んで「JAJP認定心理療法士資格」を取得すれば、中間試験に合格したのと同等になるので、資格候補生として編入することができ、比較的近道で資格取得を目指せるでしょう。
ただし、海外の分析家のスーパーヴィジョンへ参加して外国語で発表し、最終試験に合格しなければならないので、その道のりは長く厳しいです。
外国語の習得や、海外に行くための旅費など、多くの時間や労力、費用のかかるものですが、資格取得した暁には、ユング派分析家として世界的に活躍できるようになるでしょう。