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ここでは、心理療法の代表的な種類の1つ、行動療法についてまとめています。
行動療法とは、ネガティブな精神状態になってしまう理由をある行動による学習の結果だと仮定し、それを改善するために新たに別の行動を習慣づけていく治療です。
認知療法と知名度を二分する心理療法で、メンタルケアの現場以外にも、技能訓練・悪習慣の解消・リハビリ・犯罪者の矯正などに活用されています。
治療期間には幅がありますが、いずれにせよ専門医の管理下で無理のない程度に行動のコントロールを行っていくことになります。
行動療法では、客観的に確認できる行動を対象に、「望ましい行動を多く」「望ましくない行動を少なく」という形で行動をコントロールしていきます。
基本的には、抵抗の小さな行動をするよう促し、成功体験を着実に積み重ねていくことで行動の改善を図ります。
たとえば、不登校児童に対して、最初は2週に1度の登校を促し、続いて週に1度、3日1度…といったように、少しずつ段階を踏ませて、心を勇気づけていきます。
この際、方向づけた行動に強い恐怖心や抵抗感がある場合は、薬を処方してもらったり、自分がリラックスできるグッズを常備したり、無理なく治療を続けられるよう配慮するのが一般的です。
行動療法の効果は、専門医・カウンセラーの技量によるところが大きいとされています。
というのも、目標とする行動を習慣づけるためには、目標の設定と、目標の障害となる環境要因の特定。さらにはそうした要因をどのように解消していくか、順を追って分析するスキルが求められます。
様々な実験により、こういうパターンにはこの手段、というノウハウが確立されつつありますが、それでも幅広い知識・経験が必要とされることは確かです。
行動療法は世界中で効果が認められていますが、こうした側面もあることを知っておくとよいでしょう。